庭先に紫色のアヤメが咲きました。アヤメは菖蒲(ショウブ)とも呼ばれますが、私は「アヤメ」という呼び名のほうが好きです。紫色のアヤメの花言葉は「良い便り、朗報、メッセージ」だそうです。アヤメの英語名は「Iris(アイリス、)」で、よく歌にも歌われていますね。ギリシャ神話の中で神々の伝令役として優れた役目を果たしたIris(イリス)が由来になっているらしいです。
日本では、江戸時代の画家、尾形光琳(おがたこうりん)の『燕子花図』が有名ですね。尾形光琳は、44歳ぐらいから本格的に絵画の制作を始めました。そして、59歳で亡くなるまでの約15年間に次々と美しい屏風画を描き続けました。
44歳から新しいことを始めるのは、躊躇してしまいがちですよね。なぜなら、失敗する可能性もあるわけで、失敗した後、やり直せる時間も体力も若者と比べたら…。そう考えると、夢を夢のままで終わらせてしまう人は少なくないはずです。
最近、100歳を迎えたある著名人がインタビューで次のように答えていました。
「100歳を迎えたときの気持ちですか?30歳になったとき、いいえ、20歳になったときよりもワクワクしたわ。」さらに、「私は過去を振り返りません。先のことも考えません。今を大事に生きているだけです」と。
さわやかな初夏を感じさせる風とともに鬱屈した私の心に届いた彼女からのメッセージでした。
専任講師 村橋